燻製ができるまで

 

カナディアンロッキーの自家製燻製の作り方を

ざっくばらんに紹介します

ざっくばらんではなくしっかりと説明すると

レシピを含め1冊の本ができてしまうので・・・・

 

 

まず燻製にしたい食材の下処理をします

たとえばカナディアンロッキーでは

牛タンや豚タンなど火を通す食材の場合ですが

余分な脂分や皮を取り除きます

熱したフライパンで表面をこんがり焼きます

焼けた食材を鍋に入れます

肉を焼いたフライパンの脂だけ捨てて玉葱を炒めます

そこに赤ワインを入れフライパンに残った旨みを全部鍋に入れます

鍋には1週間かけてとった野菜のだし汁も入れます

あとは柔らかくなるまで煮ます

牛タンのような大きな食材はそれだけ時間がかかります

 

ここまでではタダの「赤ワイン煮込み」です

ここから燻製に大切な塩漬けが待っています

乾塩法と湿塩法にわかれますが

カナディアンロッキーの燻製はほとんど湿塩法です

ちなみに乾塩法とは直接塩を揉みこむ方法です

逆の湿塩法は浸透液を作り漬け込む方法です↓

燻製の仕込み

このようにして12時間から24時間漬けます

ちなみにこの浸透液をソミュール液といい

ソミュール液に香草など色々入れたものを

ピックル液と言います

このピックル液が燻製の肝心なところ

長年の試行錯誤によって

カナディアンロッキーの燻製の味ができています

食材によってもこのピックル液のレシピも変わります

12時間から24時間漬けた後は塩抜きです

えっ!せっかく時間をかけて漬けた塩を抜いちゃうの??

っと思うかもしれませんがこれも必要不可欠な行程

ピックル液(ソミュール液)は結構な塩分濃度10~15%

その中に漬けるのでそのままだとしょっぱくて・・・

じゃぁ~漬ける塩分濃度低くすれば?

そうすると中までしっかりと味が入らないだけでなく

生臭さ等の成分を取り除き腐敗しやすい成分を除去できないのです

元々燻製は腐らないように昔の人が編み出した方法ですしね

食材の味の中と外が均一化されます

 

水を何度も何度に取り替えて余計な塩分と

腐敗成分の可溶性物を洗い流します

水抜きも食材の大きさにより時間や方法が変わります

だいたい1~2時間位塩抜きします

 

塩抜きした食材は表面を流水できれいにして

キッチンペーパー等でよく水を取り除きます

そのあと風乾させます

(日光に当てないように衛生的な風当たりのいい場所)

表が乾いたら食材を1つ1つガーゼに包みます

(食材によって包んだり包まなかったりします)

食材が重ならないように並べ(吊るし)

下からスモークウッドに火をつけます

燻製用ウッド

食材によってスモークウッドの種類を変えます

ナラ・リンゴ・クルミ・サクラ・ヒッコリー等々色々あり

食材に適したウッドを選びます

その他にコーヒーの粉や

ウイスキーオーク(ウイスキーを仕込んだ樽で作られたチップやウッド、

ブランデーやワインのもあるが入手困難)

を使いじっくりと時間をかけ燻していきます

時間も食材によってそれぞれです

 

燻製

 

 

 

燻した後はまた風通しのいい所で半日から1日さらします

このようにすると燻製特有のツンツンした感じがなくなりマイルドになります

 

 

燻製

上のは冷燻法です

冷燻法にはスモークウッドを

熱薫法にはスモークチップを使用します

 

スモークウッドとは木材を細かく粉砕し圧をかけ固めたもので

線香のように1度火をつけたら燻り続けます

逆にスモークウッドは木屑みたいな感じで

それに直接火をつけてもただ燃えるだけで燻製になりません

(ほとんど場合燃えすらしないですが・・・)

鉄皿等にスモークチップを乗せ下から熱源で炙ると

スモークウッドより強烈な煙が出て短時間で食材を燻製する事ができます

ですが熱源のせいで熱量があり食材に火が入ってしまいます

フライパンでできるっという利便性もあります

 

燻製法は食材・提供方法(食材の過熱の有無)により

冷燻法・温燻法・熱燻法とやり方が違います

 

ちなみにカナディアンロッキーの燻製は

冷燻法と熱燻法で作られています

 

 

 

自家製燻製の盛り合わせ

タコの燻製とスモークチキンは熱燻法

馬刺し・レバー・牛タン・豚タンは冷燻法です

 

冷燻法で作ると最低でも2~3日かかります

時間と手間をかけ作られた燻製を是非味わってみてください

 

 

 

 

 

 

 

レシピや制作方法を知りたい方

カナディアンロッキーに弟子入りしてください

現在スタッフ募集しています

燻製だけでなくピッツァやパスタその他色々

余すところなくお教えいたします

 

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